低音感
弦が4本で楽だから、とよく知らない人には言う
ベースというパートやポジションが好きだ、とちょっとかじってる人には言う
なぜベースを?という質問に対する本当の答えは僕も知らない
低音が好き、でもない
電池入れたり、エフェクターでいじくったり、ボディだの弦だの色々言うけれど
Cと書かれていればCが鳴らせて、Dと書かれていればDと鳴らせればそれでいい
それ以上のことは望まれないし、望まれたら楽器違いであると言ってやれば良い
ソロだのアレンジだのと言われても、やってる身としては何が楽しいのやらさっぱりである
弦が4本で楽、なこともない
4本もあるから鍵盤でいうドレミファソラシドが2オクターブの音域内のあちらこちらに存在する
左手で押さえて右手ではじいて初めて音が一音ボーンと鳴る、非常に効率が悪い
弦が細ければジャラーンと和音も鳴らせようけれど、ハイポジションで2本押さえて弾いてもやはりビョーンであり美しくはない
早く弾くにも限度があって一所懸命にがんばったところで、やっぱり第3者的に見るとしんどそうで痛いときすらある
ベースというパート、これまたただただ休めない苦行なのだ
自分のレベルの如何によって楽にも苦にもなるけれど、どれだけ容易な曲であれど終始誰かが上に乗る限り肉体的な疲労は避けられないのでやはり苦寄りになる
聞き手のレベルにも依るが、ミスらなければ透明人間でありミスれば戦犯になれる
ポジションだけで見ると好きかもしれない
一番良い席で演奏を聞けて楽しめるから
動作量を落とせば共演者の音が聞け表情が読めるし、気に入らなければCと書かれているところでDを鳴らしてぶち壊すこともできる
ベースはBaseではなくBassだ、とか
斜に構えているとか頭がおかしい、とか
ベースという言葉が持つ性質から生み出されてきたこれらの言わば”ベースあるある”に何とも思うところはないけれど
ただただ今回は少し思うところあって書き出してはみたものの
何ともかんともいかなかったという
暇つぶしにやってみた消しカスだらけの落書きの頁